米一流経済誌「世界中の若者をとりこにし続けるTikTok。GAFAも度肝を抜かれるAI技術」と絶賛

TikTok、ティーンや大手IT企業をとりこにする理由
その高い拡散性が米中の攻防に巻き込まれる要因にも

　米大統領が自分のお気に入りのアプリを禁止する計画だと発言したらどうするか？――踊る。

　マイクロソフトがそのアプリを救済してくれるかもしれないというニュースが飛び込んできたらどうするか？――さらに激しく踊る。

　ドナルド・トランプ大統領が7月31日夜に中国の動画共有アプリ「TikTok（ティックトック）」を禁止する意向を明らかにした後、筆者はティックトックファンがするであろうことを実行した。つまり、アプリを開き、絶えず流れてくる短い音楽動画を視聴しまくった。動画はまさにエンドレスだ。

　本当にドタバタだった。特にティックトッカー自身にとってはそうだ。「誰もが首を切り落とされたニワトリのようにあたふたしていた」。同プラットフォームで800万人のフォロワーを持つホープ・シュウィングさん（22）はこう話す。「ティックトックは自分の生活の大きな部分を占めるようになっている。安全で、素晴らしい表現の場だ」

　シュウィングさんをはじめ、フォロワーが大勢いるティックトッカーに他のアプリについて尋ねたところ、誰もが口をそろえて「ティックトックの代わりにはならない」と答えた。

　この拡散性のあるアプリは、単なる口パクやダンス動画が延々と流れるSNSというだけではない。さまざまな要素が相まって人々を夢中にさせている。
そうした要素を見れば、なぜ米当局が危惧しているのか、なぜマイクロソフトのような企業が渦中に身を投じるのか、なぜフェイスブックのような他の企業がその機能を熱心に模倣しようとするのかが分かるだろう。

続く
https://jp.wsj.com/articles/SB10534406763591934111004586548142025405396

　フェイスブック傘下のインスタグラムは、同アプリの新機能に詳しい関係者によると、短い動画を音楽を付けて録画・編集できる「Reels（リールズ）」というティックトックに似た機能を今週または来週追加する予定だ。

エンドレスな楽しさ

　ユーモアのかけらもない親せきのおじさんでさえも、ティックトックを開けば、何かしら笑えるコンテンツが見つかることに、筆者は少なくとも1ドルは賭けてもいい。

　確かにユーチューブやインスタグラムでも同じことが言えるかもしれない。しかし、ティックトックのアルゴリズムは他と比べ、どのようなタイプの音楽や動画にユーザーが関心を示すかを素早く判断し、積極的に薦める。
メインの「おすすめ」フィードには各ユーザーの関心に基づいて、おおむね15～60秒の短い音楽動画がひっきりなしに流れてくる。上に何度スワイプしても新しい動画が尽きることはない。ティックトックはユーザーの行動を絶えず学習・分析し、ユーザーが好きそうな動画を永遠に提示し続ける。

　目が離せないエンターテインメントを常に手に入れられるというわけだ。また、そこには政治的・社会的問題が徐々に入り込み始めているものの、そうした問題は往々にして若いクリエーターによって比較的気軽に、高い社会意識を持って提示されている。

　中国資本のアプリが米国の安全保障上の懸念になるとみなされるのは、こうした点が理由だ。そのシステムを通じてプロパガンダが展開されたり、ユーザーの傾向や関心、パターンに関する情報が収集されたりしかねないとの懸念だ。
ティックトックはユーザーデータを中国政府と共有することはないと繰り返し否定している。ティックトックのケビン・メイヤー最高経営責任者（CEO）は7月下旬、アルゴリズムの仕組みについてもっと開示していく方針を明らかにした。

　また、ティックトックは無料の広告支援型アプリだが、夢中で長時間アプリを利用するオーディエンス（広告の受け手）がいる。こうした点は、マイクロソフトやフェイスブックなどの大手IT（情報技術）企業にとって非常に魅力的だ。
しかし、マーク・ザッカーバーグCEO率いるフェイスブックは既にSNS市場を広く支配し、そのことで厳しい追及を受けていることから、ティックトックの機能を模倣し、インスタグラムに「リールズ」と呼ばれる新機能を追加することを選んだ。

エンドレスな名声

　ティックトックが大ヒットしたもう1つの主因は、アルゴリズムとアプリ設計にある。ティックトックでは成功の鍵はフォロワー数ではなく、視聴される価値のある動画にある。

　「ティックトックではフォロワーが3万人いようがゼロだろうが関係ない。いい動画であれば、拡散する可能性がある」。こう話すのは、「@justmaiko」のアカウント名でティックトックに投稿し、3560万人のフォロワーがいるMichael Leさん（22）だ。
Leさんはロサンゼルスで4人のSNSのインフルエンサーと同居し、主にティックトック向けに共同で動画を制作している。彼はここ数日にティックトックの使用禁止に関する動画を何度も投稿しており、その中にはこれが最後の動画だと話しているものもある。

日本は蚊帳の外 w

いい感じに世界で人気になったら、悪評流して取り戻そうとしてるアメリカさん

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