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冬の東京の「鋭い寒さ」と「都会の灯り」のコントラストをテーマに、情景の異なる三首を詠みました。お好みの雰囲気があれば幸いです。
冬の東京を詠む
① 昼の情景：摩天楼と乾燥した空
> ガラス張る　ビルの谷間の　鋭きに
> 突き抜けてゆく　冬の青空
>
* 解説: 東京の冬特有の、雲一つない乾燥した青空（関東の空っ風）と、鋭利なビル群の対比を詠みました。冷たく澄み切った空気感を表しています。
② 夜の情景：イルミネーションと帰路
> ビル風に　コートの襟を　立てる夜
> タワーの赤が　滲んで揺れる
>
* 解説: 華やかなイルミネーションや東京タワーの暖色と、肌を刺すようなビル風の冷たさ。寒さで涙ぐむような視界の中で、温かい光が揺れている様子です。
③ 日常の情景：雑踏と白い息
> 交差点　行き交う人の　白い息
> 誰かの元へ　急ぐ白さよ
>
* 解説: スクランブル交差点などの雑踏で、無数の白い息が上がっている様子。その一つひとつに「帰る場所」や「待つ人」がいるという、冬の都会の少し温かい側面を切り取りました。
冬の東京といえば、他にも「木枯らし」や「おでん」「最終電車」など様々な情景が浮かびます。