【東北大学・小坂教授】「コロナの重症化を防ぐため、ワクチン接種を受ける。不織布のマスクをつけること、換気も重要だ」

東北地方でも感染者が急増していることについて、感染症対策に詳しい東北大学の小坂健教授は
「流行の主体が感染力が強い変異ウイルスに置き換わっていて、これまでの対策では限界がある」として強い危機感を示しました。

小坂教授は、現状について、「オリンピックやパラリンピックなどで自粛ムードとなりにくい中で、
流行の主体が、予想以上に感染力が強い変異ウイルスの『デルタ株』に置き換わった。

２０代から５０代でも重症化する人が全国的にも一定の割合で出ていて、深刻な状況と言える」と述べました。

今後については、「宮城県で増えると、東北のほかの県に波及していくことが考えられる。
今月いっぱいは、お盆の時期に人が行き来した影響が出るおそれがあり、感染拡大は簡単には収まらないと思う」と指摘しています。

福島県に続いて、宮城県にもまん延防止等重点措置が適用されることについては、「厳しい状況になったというサイン、シグナルだ。
これ以上の措置が必要なく、収まるよう対策を徹底するという意識を持ってほしい」としています。

一方、対策の内容について、小坂教授は、「最近の事例を見ると、飲食をきっかけとする場合が多いのに変わりはないが、
夜に限らず、昼間でも、また、職場や家庭内など、いろいろな場所で感染が起きている。
飲食店などの時短要請だけでは限界があり、一人ひとりが意識を変える必要がある」と訴えています。

そして、「重症化を防ぐため、可能な人はワクチンの接種を受ける。
不織布のマスクを正しい方法でつけることや、換気も重要だ。エアコンの中には換気できないものもあることを知ってほしい」として、
これまで以上に対策を徹底するよう呼びかけています。
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20210817/6000015976.html