母ちゃんが風呂場で死んでるっぽいんだけど、どうすればええの？

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「取るだけ育休」に待った　企業が「質」向上に独自策

男性社員に育児休業をたっぷりと与えて、真剣に子育てに取り組んでもらう――。育休が取れてもほんの数日しか休まない人が多いなか、そんな制度を採り入れる企業が出てきた。子育てがしやすい会社だとPRするだけでなく、家庭での役割を見つめることで、仕事のやり方を見直し、会社そのものを変えてゆくきっかけをつかんでもらう。

　江崎グリコは1月に始めた新制度で、男性社員に1カ月以上の育休取得を義務づけた。1カ月分の給与が出て、それ以上は有給休暇を消化するなどしてまかなう。休業中は同僚が職場を支える仕組みも整えた。

　昨春に5日以上の取得を義務づけたばかりだが、日数が少なく「いつもの有給休暇と変わらない」「本格的な育児参画には程遠い」との声が出ていた。制度をつくっても、結局は育児を妻任せにする「取るだけ育休」にとどまる実態があった。それなら本格的に育児と向き合ってもらおうと、大幅延長を決めた。
　営業担当の細見拓也さん（33）は第2子が生まれたのをきっかけに、4月に1カ月間休んだ。

　何をするにも嫌がる「イヤイヤ期」の長男（2）と公園で毎日2～3時間遊んだ。風呂やトイレの掃除、夕食づくりも担当した。長男が生まれた時は2日しか育休を取らなかったが、24時間365日続く育児の過酷さを初めて痛感した。

　「話が通じない相手とずっと一緒に過ごすことの負担に気付けた。『こっちは仕事をしているんだから』とは言えなくなった」

　復職後は仕事のやり方が変わった。不要な会議を率先して減らし、育児に充てる時間を増やした。仕事が効率的になり、育児や介護を抱える同僚の気持ちも分かるようになった。

　グリコではこの半年で、子どもが生まれた男性社員20人が全員、1カ月以上の育休を取った。サポート役の同僚には丁寧に仕事を引き継がなければならない。その過程で仕事の要不要がクリアになり、職場全体の業務の「見える化」が進むことも期待できるという。

　積水ハウスはさらに先をゆく。2018年秋、1カ月の育休取得を男性社員に義務づけた。取得者は事前に育休中の家事・育児の分担を夫婦で決め、妻が署名押印した書類を上司に提出させる。家でだらだらと過ごすのではなく、「ただの休暇ではないことを意識してもらうため」（広報）という。

　ただ、こうした企業はごく一部だ。

　厚生労働省によると、18年度の男性の育休取得率は6%にすぎない。取得期間は5日未満が36%、5日～2週間未満が35%で、計7割が2週間未満。人材会社エン・ジャパンが昨夏実施した調査では、「社内の雰囲気」「所得保証が不十分」「育児は女性の役割という考え方が根強い」といった男性の育休取得率が低い理由が浮かび上がった。

　京都大学の落合恵美子教授（家族社会学）は「取得率を上げることは重要だ」としたうえで、「育休の期間は、復職後の過ごし方も大きく左右する。わずか数日で家事や育児とはどんな仕事なのか認識し、実際に体を動かせるようになるはずがない。仮にそれで十分と思っているとすれば、育児への認識が甘すぎる。身体的にも精神的にも不安定な産後の妻の支えにならない『取るだけ育休』を避けるためにも、ある程度の期間は必要だ」と指摘する

病院とかならいいけど、
自宅なら警察呼ばなあかんぞ