【スリランカ】900円弱の現金配布に市民殺到、女性3人死亡 スリランカ

5/22(金) 8:34
ＡＦＰ＝時事

900円弱の現金配布に市民殺到、女性3人死亡 スリランカ
スリランカのコロンボで、現金配布に市民らが殺到し、女性3人が死亡した倉庫前で警備に当たる警官（2020年5月21日撮影）。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP＝時事】スリランカのコロンボ（Colombo）で21日、900円弱の現金配布に市民らが殺到し、転倒して押しつぶされた女性3人が死亡した。同国では新型コロナウイルス抑制のための都市封鎖（ロックダウン）措置で経済が壊滅的な打撃を受けており、市民らは生活に困窮している。

　地元議員のムジブル・ラーマン（Mujibur Rahman）氏によると、毎年イスラム教の断食月「ラマダン（Ramadan）」期間中に現金を配布している実業家の男性がおり、事件当時は男性が所有する倉庫前に1000人前後が列を作って並んでいた。

　配布額は1500スリランカルピー（約870円）で、労働者の日給に相当する。ラーマン氏がAFPに語ったところによると、門が開くと人々が殺到し、列を崩して中に入ろうとする人がいたという。

「その時、列の先頭にいた女性3人が倒れ、押しつぶされて死亡した」とラーマン氏は説明した。この他に重傷者9人が病院に搬送された。

　この現金配布は何十年も前から行われており、ラーマン氏によれば今年は例年よりも大勢の人々が集まっていたという。

「（3月20日に開始した）新型ウイルスのロックダウンのため、人々は2か月間ほど無収入だ」とラーマン氏は述べた。

　コロンボ警察本部長は記者団に対し、実業家と手伝いをしていた5人について、ロックダウンの規則に違反した容疑で拘束したと明らかにした。【翻訳編集】 AFPBB News

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