ロシア 対烏の最前線にコスト1/3の学生を投入へ 極東で中国部品を使った手作りドローン生産も活況

https://www.asahi.com/articles/ASTC73V2CTC7UHBI034M.html

軍事用ドローン、ロシアが大増産　学生も動員「コストは3分の1」

2025年11月9日 12時00分

ウクライナ侵攻の戦闘で初めて大規模に実戦投入され、戦争の姿を根本的に変えたとされるドローン（無人機）。ロシアは戦況を優位に進めるため、総力をあげて年間数百万機の供給体制づくりに取り組んでいる。生産拠点の一つとなるロシア極東で、その一端を取材した。

軍事訓練、ドローン、迷彩ネット　ロシア軍を支えるボランティア団体
「ロシア製のドローンは勝利の武器だ」。兵士の写真とともに勇ましい言葉が書かれたポスターの近くに、四つのプロペラがついた小型ドローンがいくつも並んでいた。

9月上旬に極東のウラジオストクで開かれた東方経済フォーラム。かつては外資系企業の誘致を目的とした華やかな場だったが、今年の主役は極東の各地で製造される軍事用ドローンだった。

2022年のウクライナ侵攻後、ロシアの軍事関連企業は、米欧や日本などの「非友好国メディア」の取材を拒否するのが普通になったが、フォーラムでは数社に話を聞くことができた。

ロシア・サハ共和国のドローン製造企業「サハ・ドローン」は23年に生産を開始した。出展した自爆型ドローンは、重さ8～10キロで30キロメートルの飛行が可能。プロペラやモーター、電子部品など部品の4割が中国製で、残りはロシア製だという。