【米国】トランスジェンダー生徒が学校の女子競技へ参加することを禁止、米下院が法案可決

共和党が多数を占める米下院は20日、トランスジェンダーの学生が学校の女子スポーツに参加することを禁じる法案を可決した。法案を作成した共和党は、筋肉量で有利なトランスジェンダー学生が女子スポーツに参加することは公平性に欠けると主張する。一方、民主党はトランスジェンダー生徒に対する差別だと反発。バイデン大統領も、仮に上院を通過したとしても拒否権を行使すると明言している。

米下院　マッカーシー議長
「プロバスケットボールが男女別になっているのには理由がある。それは公平性だ」

マッカーシー議長（共和党）は公平性を繰り返しアピールした。共和党が多数を占める米下院は20日、トランスジェンダーの学生が学校の女子スポーツに参加することを禁じる法案を可決した。

「それは筋肉量に関することであり、公平性についてだ」（マッカーシー議長）

米下院は219対203でこの法案を可決。マッカーシー議長は勝利を収めた。だが、民主党が多数派を占める上院を通過する可能性はほとんどない。

この法案は、連邦政府の資金援助を受ける教育プログラムや活動において、性別を理由とする差別を禁止する1972年の公民権法に修正を求めるものだ。修正によって生徒の性別は「個人の生殖生物学および出生時の遺伝学に基づく」ことが求められる。

民主党のジェフリーズ下院院内総務はこう語る。

民主党　ジェフリーズ下院院内総務
「トランスジェンダーの子どもたちの50％以上が、自殺を考えたり、自殺を図ったりしている。そのような動きを目の当たりにして、トランスの子どもたちを脅かそうとする共和党の良識はどこにあるのか」

人権団体によると、すでに21州でトランスジェンダー学生の学校のスポーツ競技参加が禁止されている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/190c03c143131f0e6fb9692e50f91fd263175347